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2009年10月16日金曜日

コア・トランスフォーメーションのことを説明する前に … 意識の構造と催眠療法

最近、コア・トランスフォーメーションというちょっとユニークな心理療法に出合いました。


コア・トランスフォーメーションのことを詳しく知ろうと思って本を探したのですが、私が見つけられたのは、この一冊だけでした。

読んでいて、不規則に同じような内容が繰り返されるように感じて混乱するところもあったのですが、本全体としては、とても分かり易かったと思います。


ただ、この本をいきなり読むと、胡散臭いと感じてしまう人は多いだろうと想像しています。

でも、私は、結構すんなり受け入れられるものでした。

それは、たぶん、これまで催眠療法に長く関わってきたことが影響しているのだと思います。


そこで、今回は、コア・トランスフォーメーションの説明に先だって、まず、意識や催眠療法に関連したことを説明したいと思います。


次の図は、私がこれまでカウンセリングや催眠療法を通してイメージしている心に関わる構造(意識と無意識など)を図にしたものです。

詳しく掘り下げて書こうとすると少し違ってくる部分があるかもしれませんが、ザックリ書くとこんな感じです。)


ポイント

この図のポイントを説明します。

まず、少し見づらいのですが、下部の赤い部分が本当の自分で、上部の赤い部分が自己意識です。

どうして、自分がこのように2つに分かれるのかは不思議なのですが、どうもこのようになっているように思えるのです。

次に、行動は次の4つに分類されるということもポイントとなります。
  • 本能的な行動
  • 自然な行動
  • 学習した行動
  • コントロールされた行動

これらの行動は、次のような流れをたどると考えています。

  • 赤ちゃんの頃は、本能的な行動が中心となる
  • 幼児期に入り行動力が身に付くにつれて、自然な行動が増えてくる
  • 子供の自然な行動に対して、親のしつけや感情的な反応によって、その環境や状況で好ましい行動を条件反射として身につけ、学習した行動が加わる
  • 少年期や青年期にかけて、思考の発達や知識や社会常識の蓄積にともなって、コントロールされた行動が加わる

ただ、全ての行動がこのような流れで変化するというわけではなく、成人後も、これらの行動は混在しています。

ただ、その混在の具合(比率)は、人それぞれの生育環境によって違いが生じると考えています。


図中の『黒いハートマーク』は、トラウマと呼ばれているものです。


これには、悪いものだけでなく、良いものも含まれます。

例えば、犬にかまれた経験が犬嫌いにつながるといったことだけでなく、テストで良い点をとると親が褒めてくれるから勉強が好きといったものも、図中の黒いハートマークが表わしていることです。

(通常は、好ましい予感を伴うことは問題視しませんからトラウマとは表現せず、嫌な予感を伴うものに限ってトラウマと表現されるところがあります。)


人は、これらの行動のうち学習された行動をしている時、自然な行動とのギャップに心の苦しさを感じます。

また、この学習された行動自然な行動を、何らかの理由でコントロールされた行動に移行させなければならないと感じてそのように努力している時、やはり、心の苦しさを感じます。

催眠療法

暗示
学習された行動には、多くの場合、その行動を妥当なものだと自分に信じ込ませる(自己に暗示をかける)ために、その人にとっては論理立っている価値観(こだわり)のようなものを併せ持っていることが多くあります。


一般の人が催眠療法と聞くと、まず、思い浮かべるのは「この価値観という暗示を、別の暗示で覆い隠すことで、行動を変容させることができる」といったイメージではないでしょうか。


例えば、「犬が怖い」と思っている人に「犬は安全だ」と暗示するような感じです。

確かにそのような方法もありますし、実践されることも多いかもしれません。

ただ、これでは、黒いハートを白く塗り替えるというよりは、もともとの黒いハートマークに白いカバーで覆うのと近いところがあり、時間経過に伴って、白いカバーが薄れて中の黒が浮き出てくることもあります。

詳細の説明は省きますが、私は、この方法は、あまりお薦めしていません。

感情処理
次に、イメージするのは、たまにテレビとかで見かけることがあるのですが、トラウマの原因となっている感情を吐き出すということです。

「犬が恐い」という人を例えば退行催眠によって当時の気持ちを蘇らせて、その時発散できなかった気持ちを「怖かったよーーっ!!」などと泣きじゃくりながら、気持ちをスッキリするまで吐き出すのです。


他にも方法がありますが、そんな中で、この黒いハートマークを一人の人として対峙する方法があります。

催眠状態の中で、現在の自分とその黒いハートマークの人と、会話できたりします。最終的には、当時吐き出せなかった感情を吐き出してスッキリするということで、一連の催眠療法が終わる流れになることが多いです。


そして、この感情の吐き出しによって、黒いハートマークは消滅し、学習された行動からも解放され、自分で行動をコントロールできるようになります。


それに伴って、心に居座っていた学習した行動を引き起こすための苦しさからも解放されます。


※黒いハートマークを人として扱うイメージは、ピュアハート・カウンセリングのサイトのボクと君の仲直り  ~ いつもボクを守ってくれている君 ~ が参考になると思います。



ただ、社会の常識や思い込みなどには、相変わらず行動は左右されてしまうので、トラウマから解放された後の行動の全てが、自然な行動であるとは限りません。


本当の自分自己意識の間にある障壁が外れて、自然な行動に一歩近づくのは確かです。

この手法で行われていることは、本当の自分自己意識とを直接的につなごうとしていると考えることもできます。

まとめ

  • 自分のある部分(感情や感覚や行動・・・)を一人の人的な扱いをする
  • 『本当の自分』と『自己意識』をつなぐ

この2つを何となく知っておくと、コア・トランスフォーメーションを理解しようとする助けになると思います。


次回、コア・トランスフォーメーションに関することを説明します。


【補足】

ちなみに、本当の問題は、「なぜ、苦しい経験をトラウマにしてしまったのか?」ということです。

それを予防したり解決したりできるのが、そうかそうかムーブメントです。

当方のホームページ(http://www.pureheart-counseling.com/)や、拙著『あなたにもある心を回復する機能』をお読み頂けると、心の苦しさの本当の原因と解決策をご理解頂けると思います。

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