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2009年6月27日土曜日

書籍紹介:『うつの正しい治療 間違った治療』





少し気になる本をご紹介します。


2009/07/02販売予定なので、まだ、読んではいないのですが、最新理論最新技術最新治療といった最新という言葉に惑わされがちな人たちの意識を、本質の方向に引き戻そうとする内容であるような予感を胸に、是非、読んでみたいと思っています。


読んだら、また、感想を書きたいと思います。

次のような紹介文がありましたので、最後にご紹介しておきます。

《前略》 

 ところが、問題なのは「うつ病は心の風邪」と言われながらも、患者の増加と共にその病状の長期化や再発が、相当の人々を苦しませているのが実情です。 

 この原因は、本書が指摘するように、うつ病の治療が「薬物療法」に偏っているだけでなく、最近は「電気けいれん療法」「磁気治療法」などの最先端機器による「機械治療」さえもはびこっているということが背景にあります(本年2月に「NHKスペシャル」で*好意的に*紹介)。 
 つまり、本書がいう「薬物療法+心理カウンセリング療法」がまったく欠けていることが根本にあります。

 言うまでもないことですが、「うつ病」とは、その人の性格と環境が「相互作用」する病気です。 
しかし、現在のうつ病治療では、その原因である性格と環境にどう関わるか、ということがまったく欠落しています。 
 こういう認識から、本書では、まさしく、この「性格と環境」にアプローチする心理療法・心理カウンセリング重視の治療を「うつの正しい治療」として提言しています。

《後略》

*
【新刊『うつの正しい治療 間違った治療』を発売 】 (レイバーネット日本)より抜粋
http://www.labornetjp.org/news/2009/1246008529285staff01

2009年6月25日木曜日

久々に、Amazonのカスタマーレビューを書いてもらえました

Amazonの拙著紹介ページに、久々にカスタマーレビューを書いてもらえました。


あなたにもある心を回復する機能あなたにもある心を回復する機能
(2009/01)
田中 順平

商品詳細を見る



現在、2つのレビューを投稿して頂いています。

悲しいことに、2つともに、『文章は分かりにくい』という枕詞が添えられていて、自分の文章力の無さを改めて思い知らされてしまいます。

でも、レビューの内容は、「私が伝えたかったことが、伝わったんだな」と思えるものなので、「頑張って本を作って良かった」と、私の心に何か温かい何かがにじみ出すような感じがして、ちょっと、幸せな気持ちになりました。

読みにくい文章にも関わらず、内容を理解しようと最後まで読んでくれてありがとう!

そして、カスタマーレビューを書いてくれてありがとう!



*
自分で言わないと誰も言ってくれないのですが、本の内容は、かなり『心の本質』に迫っていると信じています。

枕詞の『文章は分かりにくい』を確かめるためにも、1冊いかがですか!?(苦笑)

2009年6月23日火曜日

Twitter

よく分からないのですが、Twitterというやつを始めてみようかと思います。

ホント、なんのこっちゃという感じなのですが、もしよろしければ、フォローしてやって下さい!

2009年6月22日月曜日

小学校の参観日(授業参観)で思ったこと

先週末は、長男(小1)の授業参観に行ってきました。

見た授業は『道徳』。

授業の内容は、一般的に当たり前とされているようなテーマだったのですが、私の感想は、「あぁ~、小学校一年からこんなようなことを教え込んでいるんだぁ~」というものでした。


授業の内容を細かく書くのは面倒なので、ざっくり書きます。


プールに潜れなかった子供の物語を題材として、物語を少しずつ話し、シーンごとの主人公の気持ちを想像させる形で、授業は展開されました。
  • 学校のプールの授業で、潜る練習をしました。
  • みんなは頭まで潜ることが出来たのですが、太郎君は潜ることはできません。
  • 太郎君は、とても悔しい気持ちになりました。

先生 : このとき太郎君は、どうして悔しい気持ちになったのかな?

児童 : 自分だけ出来ないのは恥ずかしかったから。

先生 : そうだね。

児童 : みんなが頭まで潜れたのに、自分だけ潜れなかったから!

先生 : そうだね。じゃぁ~、続きを読んでみよう。

  • 太郎君は、お家に帰ってお風呂場で、お母さんと一緒に、一生懸命潜る練習をしました。

先生 : 太郎君はどんな気持ちだったかな?

児童 : 苦しいけど頑張るぞ。

先生 : そうだね。

児童 : 嬉しかった。

先生 : そうだね、お母さんと一緒だったから、安心な気持ちで練習できただろうね!続きを読むよ。

  • 次のプールの授業で、みんなで潜ることをしました。
  • いち、に、さん!
  • 今度は、太郎君も、みんなと同じように上手に潜ることが出来ました

先生 : 太郎君はどんな気持ちだったかな?

児童 : 嬉しかった。

先生 : そうだね、苦手なことでも、一生懸命練習したら出来るようになるし、出来るようになったら、嬉しいよね!



そんな感じの授業でした。

もうすぐプールの授業が始まるということで、そこで多くの子供が陥るだろう状況を克服させるために、このテーマが取り上げられたのだろうと思います。

まぁ~、こういう授業をしたい気持ちは分かります。

  • 悔しさをバネにして
  • 出来るようになったときの嬉しさをエサにして

『苦手なことにでも、逃げずに立ち向かう』ということを教えようとしているのでしょう。

しかし、「出来ないことを出来るようになりたい」と思うのは、別にわざわざ教育をしなくても、放っておけば、自然に人に生じる心の動きです。

それをあえて強調する教育の意味は、『逃げるという気持ちを封じ込め、逃げ道をふさぐ』ということにとどまります。

物語全体から受ける印象と、先生の誘導から、
  • 出来ないことがあるのは良くないこと
  • 出来ないことから逃げるのは良くないこと
  • みんなができることは、出来るようにならなければならない

といった意識付け(洗脳)をしてしまうのではないかと心配になります。


この授業の問題点をまとめると、
  • 太郎君の気持ちは、『悔しい気持ち』ということを前提にしてしまっている。
  • 太郎君の悔しい気持ちにのみ着目したり、他人と同じでないことを問題にしたりして、「自分も潜りたかった」という何とも比較しない太郎君自身の気持ちを言語化していない。
  • 自分が抱えた負の感情は、放置するしかないということを、暗に示している
  • 更に、「負の感情をバネに、負の感情の原因となった事象を解決する」という、人の心を最も苦しめる『物事への執着』を対処方法として推奨している

という4点です。

『心を回復する機能』の活性化のことを考えると、教材として使う物語の内容を、次のようにしてみればどうかと思います。

学校のプールの授業で、潜る練習をしました。

みんなは頭まで潜ることが出来たのですが、太郎君は潜ることはできません。

太郎君は、お家に帰って、お母さんに今日のプールでの出来事を話しました。
  • 太郎君:「今日はプールで僕だけ潜れなかったの。
    だから、もうプールしたくない。」
  • お母さん:「そう、どんな気持ちだった?」
  • 太郎君:「悲しかった」
  • お母さん:「そう、悲しかったんだね。
    だから、もう悲しくなりたくないからプールをしたくないんだね。
    そうだよね、また、悲しくなると思ったら、プールしたくなくなっちゃうよね。」
お母さんのその言葉を聞いたとき、太郎君の目からは、涙がたくさん溢れ出てきました。
  • お母さん:「ほんとは、どうしたかったの?」
  • 太郎君:「みんなと同じように潜りたかった!」
  • お母さん:「そうだね、自分だけ出来なくて悲しかったんだね。
    自分も潜りたかったのに、出来なくて悲しかったんだね。
    悲しい気持ちだったけど、最後まで頑張ったんだね。
    偉かったね。」
    お母さんは、そう言いながら、太郎君を抱きしめてあげました。
しばらくそうしていると、太郎君の悲しかった気持ちは、だんだん安心な気持ちに変わっていきました。

そして、さっきまで「プールなんかしたくない!」と言っていた太郎君は小さな声で、お母さんに言いました。
  • 太郎君:「僕も頭まで潜れるようになりたいなぁ~・・・・」
  • お母さん:「そうだね、潜れるようになりたいんだね。
    じゃぁ~、お母さんも、協力できることがあったら、手伝ってあげるよ。
    あっそうだ、お家のお風呂で、お母さんと一緒に練習しようか?」
  • 太郎君:「うん!!」

太郎君は、お家に帰ってお風呂場で、お母さんと一緒に、一生懸命潜る練習をしました。

あれだけ嫌だった頭まで潜る練習が、こんなに楽しくなるなんて、太郎君はとっても不思議でした。

太郎君は、どうして気持ちが変わったのかは分からなかったのですが、「お母さんってすごいな」って思いました。

次の日のプールの授業も、頭まで潜る練習でした。

いち、に、さん!

今度は、太郎君も、みんなと同じように上手に潜ることが出来ました。

太郎君は、とっても嬉しい気持ちになりました。

そして、学校が終わると、家まで一目散に駆けて帰りました。

  • 太郎君:「おかーさん!プールで潜れたよぉーーーーっ!!!」

太郎君は、「ただいま」を言うのも忘れてニッコニッコの笑顔で言いました。

  • お母さん:「よかったねーっ!」

お母さんもニッコニッコ。

そんなお母さんを見て、太郎君は、もっと嬉しくなりました。

2009年6月14日日曜日

おすすめの書籍

精神症状や心理的な問題を抱えている自分や他人に対して、それを旨く説明することができる症状名・状態名・病名と出合うと、解決の方向性が見えたような感じがして、少し安心した気分になれるところがあると思います。

  • 自分の状態に似ている
  • 自分の状態にピッタリ当てはまる

そのような症状について名前を付けて、その症状を説明しているのですから、そう思うのは当然のことです。

ですが、注意して下さい。


もし、その説明が曖昧で概念的な内容に終始し、具体的な解決の方向が説明されていないとしたら、それはあなたが求めていた情報ではないということに気づいて下さい。


そして、そんな時、あなたが求めている本当の解決に気づくために参考になりそうな書籍を紹介しておきます。


というよりは、症状名・病名に入れ込んで出口を見失ってしまう前に、まず、読まれることをおすすめします。


おすすめの書籍

時代がつくる「狂気」 精神医療と社会
精神の病気や状態に関する認識が、どのような歴史をたどって現在の状況に至ったのかが、分かりやすく説明されています。


現代において、私たちは、細分化された病名や状態名に執着させられがちですが、その執着の是非を考えるきっかけになると思います。


内容は「精神医療と社会の歴史」という硬そうなテーマなのですが、文章がとても読みやすいので「読み物」としてすんなりと読めてしまいます。


狂気の偽装―精神科医の臨床報告
精神科医が、心に関する症状に対して、安易に流行ともいえる病名や症状名を付けて終わらせてしまったり、通り一片の対処をしてしまったりする世の中の風潮を、気持ち良いくらいバッサリと指摘して、正そうとしています。


結構、私の主張とも似ているところがあり、4章の終りまでは、恐れを知らない文章の勢いに、心地良さを感じながら一気に読むことができました。


ただ、5章から書籍のトーンが変わってしまったのが、私には残念だったのですが、人の心をしっかり見つめようとするときは、一度、読んでおくと良いと思います。


誰でもいいから殺したかった!
無差別殺人のような事件の実態や背景が、とても分かりやすく解説されており、現代社会において、どのような問題が起こっているのかが理解できます。


根本原因についての考えは、私のものとは異なるのですが・・・、でも、おすすめです。

あなたにもある心を回復する機能
手前味噌で申し訳ありませんが、病名・症状名やその状態の説明ではなく、心の動きを普通の言葉で説明しようと取り組みました。

結論は、心の苦しさから解放される唯一の方法は
  • 誰かに話すこと
  • 誰かのそばで泣くこと
です。

当サイトの次のコンテンツで大体の内容は説明はしています。
この本でしか説明していない部分も割とありますので、興味をもたれた方は、是非、お買い求めください。

ついでに

ついでに、当サイトの最近の投稿をご紹介しておきます。