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2009年10月20日火曜日

コア・トランスフォーメーションについて

前回に引き続き、コア・トランスフォーメーションのポイントについて説明します。

前回の投稿『コア・トランスフォーメーションのことを説明する前に … 意識の構造と催眠療法』での説明も参考にしながら読んで下さい。


まず、コア・トランスフォーメーションと似ている催眠療法の流れを挙げます。
  • 心の苦しさ(例えば、胸の苦しさ、言葉の言い難さ、気持ちの重さ・・・)に気付く
  • 気付いたそれらを、一人の人のように位置付ける ※以降、「擬人化した存在」と記述
  • イメージの中で、擬人化した存在とのコミュニケーションを試みる
  • 現在の自分擬人化した存在 と会話によって、過去に封じ込めてしまった感情を吐き出させる
  •  溜め込んでいた感情を吐き出すと、自己意識本当の自分 との間に作られていた障壁が取り除かれる
  • 障壁が取り除かれた結果、自己意識本当の自分 との間の結びつきが自然に強まり、自分らしい行動ができるようになる

催眠療法を実際にやってみた人しか分からないと思いますが、催眠状態では擬人化した存在と本当に会話ができたりします。


前置きが長くなりましたが、コア・トランスフォーメーションの説明に入ります。


コア・トランスフォーメーション

私は、前回の投稿で説明したように、「本当の自分というものがありそうだ」と何となく感じていたのですが、それを前面に出したアプローチはしてきませんでした。


その理由は、本当の自分自己意識 の間にある障壁さえ取り除かれれば、本当の自分を特別に意識しなくても、本当の自分に沿った行動が自然に起こせるようになると考えているからです。


一方、コア・トランスフォーメーションは、この本当の自分を意識するよう組み立てられています。


ここでコア・トランスフォーメーションの特徴的な考え方を挙げてみます。

※冒頭の部分で説明した擬人化した存在という言葉で表現したニュアンスを、コア・トランスフォーメーションでは、パート(部分)と呼んでいます。

  • パートは、本当の自分の望みを感じ取り、自己意識に代わってそれを実現しようとしてくれている
  • 心の苦しさ、身体感覚、感情、体の動き(動作・行動)など人のあらゆる活動・反応・感覚は、パートとして扱うことができる
  • つまり、 心の苦しさ、身体感覚、感情、体の動き(動作・行動)など人のあらゆる活動・反応・感覚は、本当の自分の望みを実現するために生じている
  • そんなパートの中には、何らかの事情で、望みそのものではなく「望みを実現するための手段(プロセス)」にこだわってしまって、本当の自分の望んでいることを忘れてしまっているものがある
  • パートが本当の望みに気付けば、自己意識はパートのこだわりから解放され、本来の自分の望みに沿った行動を行うことが出来るようになる
  • プロセスを省略しても、パートは無意識の世界の中で、望みが叶ったときの状態を体験できる
そんな感じです。


次に、 実際にコア・トランスフォーメーションを行うときのポイントを挙げます。
  • 質問に対する答えを探す全てのプロセスは、自己意識とは関係なく、無意識の世界の中で自動的に行われると考える
  •  初めに確認する質問 : 「あなたは、それによって私に何を与えようとしてくれているのですか?」
  • 繰り返す基本の質問 : 「それによって得られた状態を十分に感じる体験をした後で、それよりも、もっと手に入れたい大切なものは何ですか?」
  • 質問の後、その状態のままに自己を放置して浮かび上がってくる答えを待つ(答えを思考によって導き出そうしない)
  • 浮かび上がってくる答えは言葉だけとは限らない(言葉、イメージ、感情、感覚、動作 …)
  • 「望みが叶った状態の体験」と「望みの再確認」を繰り返す
  • その作業を繰り返していると、やがて、他の望みが想起されない状態に至る(真の望みにたどり着く)
  • その結果、本当の自分の望みを自己意識が認識するに至る

ほとんどの場合、たどり着く望みは、おおよそ次の5つのいずれかに当てはまると紹介されています。
(この到達するものは、コア・ステートと呼ばれます。)
  • ただ在ること
  • 内なる安らぎ
  • あるがままで大丈夫だという感覚
  • 宇宙との一体感


そして、コア・ステートにたどり着いたとき、
  • 既にそれを無意識の中で十分に感じているので、現実の世界の中で、必要以上に求める必要はなくなる
  • とても安心な気持ちの中で、自分らしく自然に生きていけるようになる
らしいのです。


これらのことは、催眠療法に長く関わっている人は、何となく納得できる部分は多いと思います。

もし興味を持たれて、正確なことをもっと詳しくお知りになられたい場合は、今回ご紹介している本がお勧めです。


コア・トランスフォーメーションでは一連の過程を無意識に委ねましたが、『プロセスを省略し、まず結果を体験する』という考え方は、意識の中でも活用できます。



それは、次回の投稿で説明します。

日常生活の中で、それに近い状態になる方法

コア・トランスフォーメーションでなくても、普通の生活の中で普通に安心を感じる方法があります。
それは、
  • 苦しい時は、安心な人に見守られながら、スッキリするまで泣く
  • 嬉しいときは、安心な誰かに共に喜んでもらう
ということです。


詳しいことは、ピュアハート・カウンセリング関連サイトや出版物を参考して下さい。


余談:神秘体験・光体験・悟り…

ここからは余談です。

コア・ステートにたどり着いたとき(本当の自分の望みを自己意識が認識した時)に、非常に興味深い体験をするようなのです。

私は、今のところ、それを体験するには至っていませんが、紹介した本の中には書かれていますし、実際にそれを体験した人も、そのようなことを言っていました。

それは、俗に言われている神秘体験・光体験と言われているような体験のようなのです。

また、座禅をしていて「悟りを得た」と感じるときの体験も、同じ体験であるようなのです。

以前、実際に光体験や神秘体験をした人から話を聞いていたことがあったり、インターネット上でも様々な情報を検索することが出来るので、「そんな体験があるらしい」ということは何となく知っていました。

ただ、選ばれた人(霊感があるとか、修行を積んだとか…)でないと体験出来ないのだろうと思っていました。

しかし、コア・トランスフォーメーションの手順を踏めば、誰でもそれを体験できるらしいのです・・・。

きっと、関心がある人には、非常に興味深い話だと思います。

まっ、体験できなかったとしても、あまり神秘体験や悟りなどにはこだわり過ぎない方が良いかなって思います。

興味本位でやる分には問題ないと思いますが・・・。


求めているのは、悟りや神秘体験などではなく、自然で楽な自分な訳ですから…。

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