asahi.com(朝日新聞社)に投稿されている記事から刺激を受けて今回の投稿をすることにした。
具体的な記事を示すと、記者以外に対する支障があるとまずいので、それは伏せさせて頂き、例え話として指摘したい。
ある日、あるお母さんは、上の子供に「お買い物に行ってきて」と頼んだ。
それに対して、上の子供は、「今日は友達と遊ぶから無理」って答え、遊びに行ってしまった。
それを見ていた下の子供じゃ、「良いよ、行ってきてあげるよ」と、手伝ってくれた。
このことを、近所のお母さん友達に愚痴った。
「下の子は良い子なのに、どうして上の子は、こんな子供になってしまったんだろう!
それを見ていた新聞記者は記事を書いた。
【タイトル:長男であるにもかかわらず、お母さんのお願いを断る事件が発生。】
■記事内容:
お母さんは毎日子供の為に尽くしていたにも関わらず、長男は、友達と約束しているということを理由に母の懇願を振り切って遊びに行ってしまった。
なお、それを見ていた下の子供が、代わりにお買い物に行き事なきを得た。
近隣の住人は、「明るく挨拶ができる子だったのに・・・」と驚きを隠せないでいる。
長男の血液型は、××型。身長は170センチ。体重は65キロ。
これも、書き方を変えると、次のようになる。
【タイトル:次男が、お母さんの買い物を手伝う】
記事内容:
次男は、お母さんの願いを受けて、お買い物を手伝った。
尚、この時、長男は、やむを得ない事情があり、お買い物を手伝うことが出来なかったらしい。
書き方によって、随分印象が変る。
そして、これでは、記事としては、ちょっと成り立たない。
だから、前者のような書き方をするのかもしれない。
また、もとの記事が出来上がる過程を見ていた、別の記者が書いた。
【タイトル:お母さんが記者と結託して騒ぐ】
記事内容:
ある母親と記者が結託して騒いで、長男を責めている。
きっかけは、長男が母親の依頼を断ったことで、母親が気分を損ねたことが原因だ。
長男が断るときに正直に話した「友達と遊びにいく約束をしている」という理由が気に障ったようだ。
長男には、長男の理由がある。
それを尊重しようとしない記事を、偏った情報と認識できずに流した記者の責任は重い。
長男の心の傷が心配だ。
そして、母親の依頼を断ったときに、そんな仕打ちをされるといったことを目の当たりにしてしまった次男の心の傷も計り知れない。
また、この記事によって、日本中の子供たちが、
本当の気持ちを言う自由を、
そして、自分の望みを大切にする自由を
奪われ、自己犠牲ばかりを強いられることにならないことを祈る。
同じことでも、様々な見方があるということだ。
記者のある意味悪意のある記事を真に受けないようにしないと、
日本はますます、建前だけが前面に出た鬱々とした国になってしまいそうな気がしてならない。
報道の中立性。
それは、現代においては報道する側に期待できないと感じている。
報道を見て聞いて読む側が、その中立性を、掘り起こしていかなければ、特定の価値観に縛られた偏見に洗脳されるだけで、真実に近づくことは出来ないのだろうと思う。