昨日、NHKのクローズアップ現代という番組で、村上春樹の特集をしていました。
村上春樹の著書のファンの多くが持っているある共通の感想が紹介されていました。
村上春樹の小説に登場する主人公は、逆境にぶつかっても、それと地道に向き合って生きていく。その姿に、癒され、自分も「やっていこう」という思いにさせられる
正確には覚えていないのですが、そんな内容だったかと思います。
私は、本を読んでそんな気持ちになったことは、今のところないのですが、これが本当の読むカウンセリングだなと思いました。
あと、『1Q84』の中の1文が紹介されていました。
現代の人々は、人格の一部を社会のシステムに預けて生きている
そんな文章だったように思います。
私の感じていたことを適切な言葉で表現してもらったような気持ちになりました。
そんなことから、彼の小説を是非読んでみたいと思い、遅ればせながら、話題の最新刊『1Q84』を早速Amazonに発注しました。
また、感想も書いてみたいと思います。
クローズアップ現代 NHK:
1 件のコメント:
1Q84読み終わりました。
期待していた『癒され立ち向かっていく』というような雰囲気を感じることは、残念ながら出来ませんでした。
ただ、自己と向き合おうとしているときには、ヒントになりそうな部分もあると思いました。
何となくですが、根底にあるテーマは、エバンゲリオン(テレビ版)と共通したものがあるような気がします。
普段の生活の中で意識に上るけど、言語化せずに済ませていくようなところを、丁寧に拾い上げて文章として表現されていたところは大変勉強になりました。(ただ、そのような表現が、全体のボリュームを膨大にしているところがあり、最後の方は、ちょっと、勘弁してほしい気持ちになったところはあります。)
本は全体を通して、確かに面白かったのですが、その面白さは、物語の趣の深さというよりは、「その先の興味をそそらせる」というテクニックによって生じる「はやく先を読みたい」という好奇心と、所々で行われる「わざと散在させているキーワードの辻褄合わせ」によって生じる不要な納得感が大半を占めていたように思います。
ざっくりとした感想は、
●面白かったような、面白くなかったような・・・
●人に薦めたいような、薦められないような・・・
そんな複雑な心境です。
文章量があの1/3くらいなら、人に薦めるかな・・・。
小説というよりは、何か新しいジャンルの読み物のように感じました。
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