取り入れて欲しいこと
次の2点を子供たちに理解させるような指導も加えて頂きたいと考えています。- ネガティブな感情を誰にも話さずに一人抱え込むと、心がもっと苦しくなってしまうということ
- 心の苦しさを解決する正しい方法があること
その結果、子供たちが、主人公が苦しむような物語に接したとき、「この人も、安心できる相手に気持ちを話せればこんなに苦しまなくても済むのに・・・」と、当たり前のように考える下地を身につけるとを期待しています。
理由
子供は成長すると、小説やテレビドラマ、映画、マンガなど、多くの物語と触れ合うようになります。それらの物語の中には、感動を演出するために、主人公が
- 一人で困難に立ち向かう
- 一人で苦しみに耐え乗り越える
- 一人で苦しみに耐える
心の苦しさを解決する方法を意識せずに、そのような物語ばかりに接していると、「苦しさは自分の問題だから、自分ひとりで乗り越えるしかない」ということを当たり前の考えとして錯覚して、自分が困難に直面した時にも、同様の対処をしようとする傾向を強めてしまう可能性が高いと考えています。
しかし、何らかの課題に直面して苦しい気持ちになった時、イメージすべき正しい解決の流れは、次のようなものです。
【正しい解決のイメージ】
- 誰かに素直な気持ちを話して感情を排出すれば、スッキリした気持ちになる
- 気持ちがスッキリすれば、自分ひとりでも、目の前の課題に楽な気持ちで取り組み解決することが出来る
- 気持ちがスッキリすれば、「一人きりで解決すること」へのとらわれから解放され、必要に応じて他人に助けを求めることが出来る
ですから、多くの物語に接する前の子供たちに、悲劇や感動の物語が発する暗示(正しいイメージとは正反対の対処を「選択すべき対処」と錯覚させるような暗示)を無条件で受け入れてしまわないような免疫を作り、また、正しい対処方法を知らせておく必要があると考えています。
補足
心の苦しさを解消できる方法
何度も説明していますが、心の苦しさを解決する最も効率的な方法は、次の2つです。- 誰かに心の苦しさをしっかりと話し、しっかりと聴いてもらうこと
- 泣きたいときには、誰かに見守られながらしっかり泣くこと
「苦しさ」に限らず、「つらさ」、「悲しさ」、「つまらなさ」、「悔しさ」、「さびしさ」 ・・・ など、ネガティブな感情は、誰かに見守られながら吐き出すことが、心を苦しい状態から安心な状態へと回復させ、悩み込まない日常へと導いてくれます。
それをしないで、感情を一人で抱え込んでしまうと心が苦しくなり、その結果、さまざまな悩み事を考え出してしまうようになるのです。
この対処の基礎的な部分は、子供の頃の親子関係の中で身につけていくと考えています。
それをベースとして、その後の人生の中で、どのような人と出会いどのような体験をするかによって、強化されたり修正されたりしていきます。
ポジティブな感情の対処も忘れずに!
ネガティブな感情に限らず、喜びなどのポジティブな感情も、誰かに話し分かち合わなければ、心にモヤモヤとした苦しさを抱える原因になるのではないかと考えています。私は、キリスト教徒ではないのですが、結婚式に神父さんを介して行う「喜びも悲しみも苦しみも分かち合うことを誓いますか?」という誓いは、そういうことを言っているのだろうと思います。
脚本家、小説家、その他物語に関わる方々へのお願い
出来れば、もう少し、次のような場面も、描くようにして欲しいと願っています。- 一人で抱え込むことが、苦しさの本当の原因だった
- 知り合いに気持ちを打ち明け、しっかり泣いたら気持ちがスッキリした
- スッキリしたら、問題と思っていたことが、別に気にならなくなった
- スッキリしたら、目の前に合った課題を楽に(苦しまずに)解決することが出来た
0 件のコメント:
コメントを投稿