自殺防止教育を本格化させるという記事を読みました。
■自殺予防教育を本格化 文科省、月内にも研究会
簡単に書くと、
自殺対策基本法 (平成18年 6月21日 公布)を受けて、文部科学省が、本格的に動き出す
という内容です。
この記事を読んで、少し違和感を覚えました。
死にたいほど苦しい気持ちにさせた挙句に、
『死なないことを強要する環境を整えようとしている』ように思えたからです。
どうも、『自殺はいけない』ということに意識が向きすぎているように思います。
「自殺は良い」と言っているのではありません。
「自殺を考えるほど、苦しい気持ちにさせない」というように、
『心の苦しみ』を主とした対策を考えた方が良いのではないか
と思っているということです。
この心の苦しみを、社会的な問題意識に基づいて切り出して、
個別に対策しようとしてしまうと、心の苦しみという ものが分からなくなってしまうように思います。
(ニート対策、少子化対策、児童虐待対策、ドメスティックバイオレンス対策、不登校対策、社会的引きこもり 対策、いじめ対策、うつ病対策・・・、これら先も、学者・評論家・役人が問題と認識したことに対し、次から次へと新しい対策をしていかなければならなくな るように思えるのです。)
この『その時々に気になる事を切り出して、
問題化していく傾向』は、人が悩みの渦に巻き込まれてしまった状態に酷似しています。
日本は、今、「人の心が理解できない」という大きな悩みの中にあるということなのかもしれません。
【自殺予防関連の政府系ページ】
■「自殺予防に向けての提言」(平成14年12月 厚生労働省 自殺防止対策有識者懇談会)
■自殺対策基本法案 議案審議情報 (平成18年 6月21日 公布)
■自殺予防対策支援ページ(国立精神・神経センター 精神保健研究所)
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